第4回 金額以上のお金の価値|おばあちゃんのお年玉は500円札

第4回 お年玉 原点と20年の歩み
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お金の価値は、金額だけでは測れません。 誰がどうやって用意したのかを知ったとき、同じ500円がまったく違うものに見えてきます。

第3回 いつから作る?子どもの銀行口座|初めての通帳は小学校低学年ででは、小学生の頃にお年玉を握りしめて地元の信用金庫へ通ったお話をしました。その通帳に刻まれた数字の向こう側には、いつも決まって思い出す、一人の女性の姿があります。

それは、母方の祖母です。

この記事の要点

  • 祖母には7人の子がおり、孫も大勢いた。それでも毎年、全員にポチ袋を用意した
  • 金額は500円。当時流通していた岩倉具視の500円札だった
  • お札で用意できる最も低い金額。それでも祖母は決して小銭で渡さなかった
  • 通帳に預けた数字は記号ではなく、誰かの努力と時間そのものだと知った
  • お金を大切にするとは、その背景にある人の想いを大切にすること

7人の子と、たくさんの孫|祖母が毎年用意したポチ袋

私の祖母には、7人の子供がいました。

子供が7人いれば、当然その子供たち(私にとっての従兄弟たち)も大勢います。お正月に母の実家に挨拶に行くと、祖母は毎年欠かさず、大勢いる孫の一人である私にポチ袋を用意してくれていました。

「小銭ではなく、お札で渡したい」という祖母の矜持

祖母が私にくれたお年玉は、毎年「500円」でした。当時は500円玉ではなく、岩倉具視の肖像が描かれた「500円札」が流通していた時代です。この500円札は1982年まで発行され、同じ年に登場した500円硬貨に役目を譲りました。

正直に言えば、500円という金額は、お札で用意できる一番低い金額だったかもしれません。しかし、祖母は決して小銭で渡すことはしませんでした。

「孫たちには、ちゃんと『お札』でお年玉を渡したい」

そんな祖母の強いこだわりと、孫への精一杯の愛情が、その500円札には込められていました。

7人の子を育て上げ、決して裕福とは言えない暮らしの中で、大勢の孫のお年玉を用意することがどれほど大変なことだったか。大人になった今なら、その苦労が痛いほど分かります。

金額よりも、そこにある「気持ち」が嬉しかった

ポチ袋から現れた500円札。それは当時の私にとって、金額の多寡を超えて、何よりも誇らしく、嬉しい贈り物でした。

「おばあちゃん、ありがとう」

そう言って受け取った時の温かい気持ちは、今でも忘れることができません。

祖母が日々の暮らしを切り詰め、やりくりをして、私たちのために準備してくれた「お札」。その背景にある「想い」に触れたとき、お金は単なる交換の道具ではなく、人と人を繋ぐ温かいものであることを教わった気がします。

感謝して受け取り、大切に育てるということ

信用金庫の窓口へ行き、その500円札を通帳に預け入れるとき。私は、その数字が単なる「記号」ではないことを学びました。

そのお金は、誰かが一生懸命に働き、やりくりをして、私の将来を願って託してくれた「努力と時間」そのものだったのです。

「大切に預けて、しっかりと活かそう」

そう思えたのは、祖母が背中で見せてくれた、お金を大切に扱う姿勢があったからこそだと確信しています。

お金の背景にある「想い」を子どもに伝えるには

祖母は、お金について何かを説明したわけではありません。それでも伝わったものがありました。振り返ると、理由は次の3つだったと思います。

  1. 毎年欠かさなかった — 一度きりではなく、毎年必ず用意されていました。続いているという事実そのものが、覚悟を物語ります
  2. 手を抜かなかった — 金額を上げることはできなくても、渡し方にはこだわりました。小銭ではなくお札、そしてポチ袋。制約の中で何を守るかに、価値観が表れます
  3. 説明しなかった — 「大変なんだから感謝しなさい」とは一度も言われていません。だからこそ、自分で気づいたときの実感が強く残りました

お金の大切さは、言葉で説明するより渡し方そのもので伝わるのかもしれません。

よくある質問

Q. 500円札とはどのようなお札ですか?

岩倉具視の肖像が描かれた五百円紙幣です。1982年まで発行されていました。 同じ年に500円硬貨が登場したことで役目を終え、現在は流通していませんが、法的には今も有効な通貨とされています。

Q. お年玉はいくら渡すのが適切ですか?

金額に正解はないと思っています。私が祖母からもらったのは毎年500円でしたが、嬉しさは金額とは別のところにありました。無理のない範囲で、続けられる金額であることのほうが大切ではないでしょうか。

Q. なぜ祖母は小銭ではなくお札にこだわったのですか?

「孫たちには、ちゃんとお札で渡したい」という気持ちからでした。金額を増やすことはできなくても、渡し方には手を抜かない。その姿勢が孫たちへの敬意の示し方だったのだと思います。

Q. 子どもにお金の大切さを伝えるにはどうすればよいですか?

説明よりも、扱い方を見せることだと感じています。祖母は一度も「お金を大切にしなさい」とは言いませんでした。それでも、毎年きちんとポチ袋を用意する姿から、多くのことが伝わりました。

まとめ:数字の向こうにある「誰かの時間」

投資や資産運用を始めると、どうしても「画面上の数字」を増やすことだけに執着してしまいがちです。しかし、私たちが運用しているお金の元を辿れば、かつての自分や、あるいは自分を支えてくれた誰かが、大切に準備してくれたものです。

祖母が教えてくれたのは、「お金を大切にするということは、その背景にある人の想いを大切にすること」

このブログを発信し続ける根底には、あの時おばあちゃんからもらった、たった一枚の500円札への感謝の気持ちが、今も変わらず息づいています。

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※本記事は個人の経験に基づく内容であり、特定の金融商品を推奨するものではありません。

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