第18回 ネット銀行という選択肢|ゼロ金利時代に預け先を動かす

第18回 ガラケーとお金 預金いろいろ
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同じお金でも、どこに置くかで増え方が変わります。 それを実感したのが、初めてのネット専業銀行でした。

1990年代後半から始まった、日本のゼロ金利政策。私がメインで使用していた三菱UFJ銀行でも、かつての勢いは影を潜め、定期預金に預けても雀の涙ほどの利息しかつかない時代が続いていました。

「少しでも金利の良い場所はないだろうか」

そうやってアンテナを張っていた私の目に飛び込んできたのが、三菱UFJ銀行とKDDIが共同で設立した「じぶん銀行(現:auじぶん銀行)」でした。

この記事の要点

  • ゼロ金利で、定期預金キャンペーンの頃のような利息は望めなくなっていた
  • 2010年頃、当時使っていたauとの親和性三菱UFJ銀行との資金移動のしやすさから口座を開設
  • ネット専業銀行は店舗を持たない分のコストを金利に回せる
  • ボーナスをより有利な場所へ移すという使い方を10年続けた
  • キャリア変更と他行の登場を機に卒業。この経験が投資への入口になった

「au」と「三菱UFJ」の強力なタッグ

2010年(平成22年)頃、私が使っていた携帯電話はauでした。じぶん銀行はauユーザーへの優遇が手厚く、しかも長年親しんできた三菱UFJ銀行とも資金移動の相性が抜群。

この親和性の高さに惹かれ、私は口座開設を決めました。

当時はまだスマートフォンが普及しきる前、ガラケーが主流の時代でしたが、「手のひらの中に銀行がある」という感覚は、これまでにない衝撃でした。

ネット専業銀行は、なぜ金利が高いのか

ネット専業銀行の最大の魅力は、店舗を持たないコスト削減分を金利に上乗せしてくれる点にありました。

店舗型の銀行ネット専業銀行
店舗全国に構える持たない
コスト構造店舗と人員の維持費がかかるその分を金利に回せる
手続き窓口の営業時間に縛られる時間と場所を問わない

「安いから金利が高い」のではなく、「かける費用の場所が違うから金利に回せる」という構造です。

ボーナスを「より有利な場所」へ動かす

私は主に、まとまった金額が入る「ボーナス」をじぶん銀行へ移し、定期預金として預けることにしました。

メガバンクでは考えられないような「優遇金利キャンペーン」が頻繁に実施されており、わずかな差であっても、自分の判断でお金を動かして利息を増やすことに、確かな手応えを感じていました。

やっていることは、第12回で書いた30年前の窓口通いとまったく同じです。変わったのは、比較して動かす舞台が窓口から画面に移ったことだけでした。

2010年から2019年まで、約10年の活用

それから2019年(平成31年)までの約10年間、じぶん銀行は私の貯蓄の柱の一つでした。

しかし、長く使い続ける中で変化も訪れました。

  • 長年愛用したauの携帯電話を解約して他キャリアへ移ったこと
  • 他にも魅力的なサービスを展開するネット銀行が次々と登場したこと

これを機に、私はじぶん銀行の使用に区切りを付け、その時の自分にとってより最適な別のネット銀行へと資金をシフトさせることにしました。

銀行は「一生付き合うもの」ではありません。 自分の条件が変われば、預け先も変えてよいのだと知った10年でもありました。

ネット銀行が教えてくれた「新しい選択肢」

じぶん銀行を利用した約10年間は、私にとって「ネット銀行という新しい世界」を知る大きなきっかけとなりました。

それまでは「銀行=街にある店舗」というイメージしかありませんでしたが、場所や時間に縛られず、デジタルの力を活用して賢くお金を育てる方法があるのだと肌で感じることができました。

この経験があったからこそ、その後、より高度なネット証券や投資信託の世界へも、抵抗なくスムーズに一歩を踏み出すことができたのだと感じています。

ネット銀行を選ぶときの3つの視点

10年使って、選ぶときに見ていたのは次の3点でした。

  1. 今使っているサービスとの相性 — 私の場合はauと三菱UFJ銀行でした。普段使っているものと組み合わせられるかが、続けやすさを左右します
  2. 資金移動のしやすさ — いくら金利が良くても、お金を出し入れしにくければ使い続けられません
  3. 条件が変わったら乗り換える前提で選ぶ — 私は10年で卒業しました。永久に最適な1行はないと考えておくほうが健全です

よくある質問

Q. ネット銀行はなぜ金利が高いのですか?

店舗を持たないため、その維持費を金利に回せるからです。店舗型の銀行が劣っているわけではなく、費用のかけ方が違うとご理解ください。

Q. ネット銀行は安全なのでしょうか?

日本国内で営業する銀行は預金保険制度の対象になっています。ただし対象範囲や上限額は制度で定められているため、利用前にご自身で各行の説明をご確認ください。 私は10年間、不安を感じることなく利用しました。

Q. メガバンクとネット銀行はどう使い分ければよいですか?

私は給与振込や日々の決済をメガバンク、まとまった資金の定期預金をネット銀行という分け方をしていました。資金移動のしやすい組み合わせを選ぶと運用が楽になります。

Q. 銀行を乗り換えるタイミングはいつですか?

自分の条件が変わったときです。私は携帯キャリアの変更と、より条件の良い他行の登場が重なった時点で移しました。金利だけでなく、生活環境の変化も判断材料になります。

まとめ:預け先を選ぶ習慣が、次の扉を開けた

置き場所を比べて動かす。やっていることは30年前の窓口通いと同じでしたが、舞台がデジタルに変わったことで、その先にある証券や投資信託の世界が身近になりました。

ネット銀行は、私にとって投資への入口だったのだと思います。

次回予告次回は、雑誌で見つけたもう一つのネット銀行の話です。証券会社が作った銀行という意外な選択肢と、そこで気づいた「銀行の系統」についてお届けします。

※本記事は個人の経験に基づく内容であり、特定の金融機関や金融商品を推奨するものではありません。記載の金融機関名・サービス内容は当時の記憶および2026年8月時点の名称に基づくものです。金利・キャンペーン・サービス内容は変更されることがあります。最新の情報は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

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