第28回 非課税期間が5年から20年へ|つみたてNISAでほったらかし投資

第28回 つみたてNISA 投資信託いろいろ
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5年で手続きが必要な制度から、20年ほったらかせる制度へ。 この違いが、私の投資の性格を変えました。

2018年(平成30年)1月、日本の投資信託の歴史において大きな転換点が訪れました。「つみたてNISA」の誕生です。

それまで一般NISAを活用していた私でしたが、この新制度の登場を知り、「これこそが長期投資の正解だ」と直感しました。

この記事の要点

  • つみたてNISAの非課税期間は最長20年。ロールオーバーの手続きが不要に
  • 年間投資枠は40万円。対象は国が認めた低コストなファンドのみ
  • 主役に選んだのは「eMAXIS Slim」シリーズ
  • 第27回で「まだなかった」と書いた全世界株式ファンドがついに登場
  • 「8資産均等での守り」と「全世界株式での攻め」が融合した形へ

2018年、「つみたてNISA」の誕生

つみたてNISAの最大の特徴は、「20年間」という長い非課税期間にありました。

項目当時の内容
非課税期間最長20年間。5年ごとのロールオーバー(継続手続き)の手間が不要に
年間投資枠40万円
対象商品国が認めた低コストなファンドのみ

一般NISAと、何が違ったのか

一般NISAつみたてNISA
非課税期間最長5年最長20年
年間投資枠120万円40万円
対象商品幅広い国の基準を満たす商品のみ
ロールオーバー5年ごとに手続きが必要不要

※いずれも2018年当時の制度内容です。NISA制度はその後改正されており、現在の制度とは大きく異なります。

年間の枠は3分の1になりますが、期間は4倍です。単純に掛け合わせると、非課税で投じられる総額は600万円から800万円へと増えます。

そして何より、5年ごとに手続きを考えなくてよくなったことが大きな解放でした。

「eMAXIS Slim」というシリーズ

ここで私が主役に選んだのが、2017年から登場し、投資家の間で話題沸騰となっていた「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズでした。

eMAXIS Slimシリーズとは? 「業界最低水準の運用コストを、将来にわたって目指し続ける」というコンセプトの投資信託です。他社が手数料を下げれば自分たちも下げるという画期的な方針で、長期投資家の強い味方となりました。

第25回で私は、何十冊も本を読んで「信託報酬が安いものを選ぶ」という結論にたどり着きました。その比較作業そのものを、シリーズの方針が肩代わりしてくれる。 これは大きな安心でした。

2018年1月、新たな積立戦略のスタート

私は一般NISAでの積立を停止し、これまで保有していた資産(eMAXISバランス8資産均等、ニッセイ各種)を特定口座へと移管した上で、2018年1月から新しい体制でスタートを切りました。

① つみたてNISA口座(40万円の枠をフル活用)

商品積立額
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)毎月30,000円+年2回のボーナス時に各20,000円

毎月3万円×12ヶ月=36万円、これにボーナス月の2万円×2回=4万円。合計でちょうど40万円と、年間の非課税枠をきっちり使い切る形にしました。

② 特定口座(理想の「分散」を追求)

商品毎月の積立額
ニッセイ 日経平均インデックス10,000円
ニッセイ 外国株式インデックス10,000円
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)30,000円

待望の「全世界株式(除く日本)」との出会い

第27回でも触れた通り、私は「広く世界に分散した株式ファンド」をずっと探していました。

そんな折、2018年に登場したのが「eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)」でした。

これ1本で日本以外の先進国から新興国まで網羅できるこのファンドは、まさに私が求めていたものでした。

前年に「まだない」と諦めて合わせ技で作っていたものが、1本の商品として現れたのです。 これを特定口座で月3万円購入し始めたことで、私のポートフォリオは「8資産均等での守り」と「全世界株式での攻め」が融合した、非常に納得感のある形へと進化したのです。

20年という時間がくれる安心感

20年という期間があれば、多少の嵐が来ても十分に乗り越えられる。そう確信できたことで、私の投資スタイルはさらに揺るぎないものとなりました。

得られたもの内容
管理の簡素化手続きの煩わしさを手放し、運用の本質に集中できるようになった
コストへの信頼「常に最安を目指す」Slimシリーズを選んだことで、もうコスト比較で悩む必要がなくなった
長期視点の確立20年後の自分を想像しながら積み立てる、真の「資産形成」が始まった

郵貯の窓口から始まった私の旅は、ついに「究極の低コスト」と「最強の制度」が合致する場所へとたどり着いたのです。

制度が変わったときに私がやった3つのこと

新しい制度が始まったとき、私が実際に踏んだ手順です。

  1. 自分の期間に合っているかを見る — 枠の大きさより、何年運用するつもりかで選びました。20年使うなら期間の長い制度が有利です
  2. 古い設定をきちんと止める — 一般NISAの積立を停止し、保有分は特定口座へ移しました。放置すると意図しない形で残ります
  3. 枠を使い切る金額を計算する — 月3万円+ボーナス4万円で、ちょうど40万円。端数を合わせるひと手間で、枠を余らせずに済みます

よくある質問

Q. 一般NISAとつみたてNISAの違いは何でしたか?

当時の制度では、一般NISAが非課税期間5年・年間120万円、つみたてNISAが非課税期間20年・年間40万円でした。つみたてNISAは対象商品が国の基準を満たすものに限られ、ロールオーバーの手続きも不要という違いがありました。

Q. ロールオーバーとは何ですか?

非課税期間が終わるときに、保有している資産を翌年の非課税枠へ移す手続きのことです。一般NISAでは5年ごとに必要でしたが、つみたてNISAでは20年間そのまま保有できるため不要でした。

Q. eMAXIS Slimシリーズとはどのようなものですか?

「業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続ける」というコンセプトのインデックスファンドシリーズです。他社が引き下げれば追随するという方針が、長期の保有者にとって心強いものでした。

Q. 記事のつみたてNISAは今の制度と同じですか?

異なります。本記事は2018年に始まった当時のつみたてNISAについての内容です。NISA制度はその後大きく改正されているため、最新の情報をご確認ください。

まとめ:手続きを減らすことも、立派な戦略

つみたてNISAを選んだ一番の理由は、枠の大きさでも利回りでもありません。5年ごとに考えなくてよくなったことでした。

判断や手続きを減らすほど、投資は続きます。第26回で自動リバランスに任せたのと同じ発想が、今度は制度選びに現れたのだと思います。

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※本記事は個人の経験に基づく内容であり、特定の金融商品や運用会社を推奨するものではありません。記載のNISA制度の内容・商品名・積立設定はいずれも2018年当時のもので、現在の制度や商品ラインナップとは異なります。投資信託は価格変動により元本を割り込む可能性があります。制度および商品の最新情報は金融庁および各金融機関の公式サイトでご確認のうえ、投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。


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