第26回 NISAの始まりとネット証券|自動リバランスの8資産均等型

第26回 NISAとネット証券 投資信託いろいろ
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判断が必要な場面を減らすほど、投資は続きます。 私が次に選んだのは、値動きへの対応まで任せられる仕組みでした。

2014年、日本の投資環境に大きな変化が訪れました。利益に税金がかからない「NISA(少額投資非課税制度)」のスタートです。

それまで郵便局の特定口座でコツコツと積み立てていた私にとって、この制度の開始は、より有利な環境を求めてネット証券へと飛び出す、最高のきっかけとなりました。

この記事の要点

  • 2014年に始まった旧NISAは、利益にかかる約20%の税金がゼロになる制度
  • 2015年、SBI証券でNISA口座を開設
  • 選んだのは「eMAXIS バランス(8資産均等型)」。8つの資産を12.5%ずつ保有
  • 最大の魅力は自動リバランス。値上がり分を売り、値下がり分を買い増してくれる
  • 三菱UFJ銀行からの自動引落で、資金移動の手間もなくした

2014年、旧NISA制度のスタート

当時始まった「旧NISA(一般NISA)」は、個人投資家にとって画期的な「武器」でした。

項目当時の内容
非課税期間最長5年間
年間投資枠100万円(2016年から120万円に拡大)
最大のメリット通常、投資の利益にかかる約20%の税金が「ゼロ」になる

※上記は2014年開始の旧NISA(一般NISA)の内容です。NISA制度はその後改正されており、現在の制度とは大きく異なります。

「せっかく勉強して投資を続けるなら、利益を丸ごと手元に残したい」。

その思いから、私は2015年(平成27年)、ついにSBI証券でNISA口座を開設する決意をしました。

「8資産均等型」という究極の分散

SBI証券で私が新たに積立の主役に選んだのが、「eMAXIS バランス(8資産均等型)」です。

このファンドの最大の特徴は、世界中の資産を以下の8つのカテゴリーに分け、ちょうど12.5%ずつ均等に保有する点にあります。

国内(日本)先進国新興国
株式12.5%12.5%12.5%
債券12.5%12.5%12.5%
REIT(不動産)12.5%12.5%

かつて郵便局の窓口で買った「6資産」よりもさらに幅広く、国内・先進国・新興国の「株式・債券」に加えて、日本と先進国の「REIT(不動産)」まで網羅しています。

「自動リバランス」という賢い仕組み

さらに素晴らしいのが「自動リバランス」機能でした。

値上がりした資産を自動で売り、値下がりした資産を自動で買い増すことで、常にこの比率を保ってくれる。

私がかつてリーマンショック時に手動で行った「安く買い増す」という行動を、システムが勝手にやってくれるのです。

2008年の私は、自分の判断で、まとまった額を、一度に投じて失敗しました。同じことを機械が毎月少しずつ、感情を挟まずに実行する。やろうとしていたことは正しく、実行の方法だけが間違っていたのだと気づかされました。

私はこの賢い仕組みに惹かれ、毎月5万円の積立を開始しました。

自動引落で「手間」を削ぎ落とす

2016年(平成28年)12月までの約2年間、私はこの方法で着実に資産を積み上げていきました。

当時は、メインバンクである三菱UFJ銀行の口座から、SBI証券の「銀行引落サービス」を利用して自動で資金を移動させ、買い付けを行うスタイルをとっていました。

  • 非課税の恩恵を実感:NISA口座を使うことで、心理的にも「利益を守る」意識が強まった
  • コスト意識の徹底:購入時手数料0円、信託報酬も当時としては格安な低コスト商品を自らの手で選び取った
  • 仕組み化による継続:いちいち振り込む手間を「自動引落」で解消したことで、感情に左右されず淡々と積み立てを続けることができた

窓口の頃と、何が変わったか

2008年(窓口)2015年(ネット証券)
商品の選び方勧められるまま自分で調べて選ぶ
購入時手数料1.65%0円
買うタイミングまとめて一度に毎月自動で積立
値動きへの対応自分の判断で買い増し自動リバランス
税金課税口座NISA(非課税)

窓口で言われるがままに買っていた2008年から数年。私は、制度を賢く使い、商品を自ら選び、資金の流れをシステム化する「自立した投資家」へと進化していました。

しかし、この仕組みは、次なるステップ――住信SBIネット銀行(現:ドコモSMBTネット銀行)との「口座連携(SBIハイブリッド預金)」という、さらなるスマートな運用へと繋がっていくことになります。

積立を仕組み化する3つの要素

振り返ると、この時期に揃えたのは次の3つでした。

  1. 税金を減らす箱を使う — 同じ商品でも、どの口座で持つかで手元に残る額が変わります。制度は使わないと損をするだけです
  2. 資金移動を自動にする — 毎月振り込む作業が残っていると、いつか止まります。私は銀行引落で完全に自動化しました
  3. 値動きへの対応も任せる — バランスファンドを選んだ理由はここでした。判断する場面が減るほど、続けやすくなります

よくある質問

Q. 8資産均等型とはどのような商品ですか?

国内・先進国・新興国の株式と債券、および国内・先進国のREIT(不動産)という8つの資産を、それぞれ12.5%ずつ均等に保有する投資信託です。1本で世界中の複数の資産に分散できるのが特徴です。

Q. 自動リバランスとは何ですか?

値上がりして比率が増えた資産を売り、値下がりして比率が減った資産を買い増すことで、当初決めた配分を保つ調整のことです。バランスファンドではこれをファンド内で自動的に行ってくれます。

Q. バランスファンドは初心者に向いていますか?

判断する場面が少ないという点では、私には合っていました。 ただし配分は商品ごとに決まっており、自分で変えることはできません。中身を理解したうえで選ぶことが前提だと思います。

Q. 記事に出てくるNISAは今の制度と同じですか?

異なります。本記事の内容は2014年に始まった旧NISA(一般NISA)についてのものです。非課税期間や年間の投資枠を含め、現在の制度とは大きく変わっているため、最新の情報をご確認ください。

まとめ:正しかったのは考え方、間違っていたのは実行の仕方

「安いときに多く買う」という発想そのものは、2008年の私も持っていました。足りなかったのは、それを感情なしで実行し続ける仕組みでした。

制度で税金を減らし、自動引落で手間を減らし、バランスファンドで判断を減らす。減らすことばかりでしたが、それが続けるということだったのだと思います。

※本記事は個人の経験に基づく内容であり、特定の金融商品や金融機関を推奨するものではありません。記載のNISA制度の内容は2014年開始当時のもので、現在の制度とは異なります。商品名・手数料・信託報酬・サービス名もいずれも当時のものです。投資信託は価格変動により元本を割り込む可能性があります。制度および商品の最新情報は金融庁および各金融機関の公式サイトでご確認のうえ、投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

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